目次
はじめに
Salesforceフローを使い始めたばかりの方にとって、「変数」という概念は少し抽象的に感じるかもしれません。しかし、フローを効果的に活用するためには、変数の基本をしっかり理解することが重要です。
本記事では、Salesforceフローにおける「変数」と「コレクション変数」について解説し、それらを使いこなすためのポイントを紹介します。フロー初心者の方でも理解しやすいように、具体的な例を交えて説明します。
1. 変数とは?
1-1. 変数の基本概念
変数とは、データを一時的に保存しておくための「入れ物」のようなものです。プログラミングにおける「箱」のような存在で、Salesforceフロー内でさまざまな値を保存し、後から参照したり変更したりできます。
Salesforceフローでは、たとえば以下のようなデータを変数として保存できます。
- 文字列(テキスト)
- 数値
- 日付や日時
- レコード(取引先や商談など)
- True/False(ブール値)
1-2. 変数の作成方法
変数を作成するには、以下の手順を行います。
- フローのビルダーを開く
- 画面左上のボタン(要素を選択ボタンの左側)から「新規リソース」を選択
- リソース種別として「変数」を選択
- 変数のプロパティを設定する
- API参照名: 変数の名前(例:
recordId
) - データ型: 保存するデータの種類(例:テキスト、数値、レコード など)
- デフォルト値(任意): 初期値を設定できる
- 利用可能範囲(任意): 入出力を制限する
- API参照名: 変数の名前(例:
これで、フロー内でデータを保持できるようになります。
2. コレクション変数とは?
2-1. コレクション変数の基本概念
コレクション変数とは、「複数のデータをまとめて格納できる変数」です。通常の変数が一つの値しか保持できないのに対し、コレクション変数はリストのように複数のデータを管理できます。例えば、Excelの行で氏名・電話番号・Emailの項目に値が入力された複数行のデータをコレクション変数の中にまとめて格納することが出来ます。
- 商談(Opportunity)を一括取得して処理したい
- 取引先責任者(Contact)を一覧で保持したい
- いくつかの数値をリストとして管理したい
といった場合に、コレクション変数を使用します。
Excelの「顧客リスト」には、顧客ごとの名前、メールアドレス、電話番号などが各行に記録されています。この「行の一覧」が、Salesforceフローにおけるコレクション変数に相当します。なので、コレクション変数にはエクセルの複数行のデータの塊が格納されると考えてもらえるといいと思います。

2-2. コレクション変数の作成方法
通常の変数と同様に、以下の手順で作成できます。
- フローのビルダーを開く
- 「新規リソース」を選択
- リソース種類で「変数」を選択
- 「データ型」を設定する(例:テキスト、レコード など)
- 「複数の値を許可」にチェックを入れる
これにより、複数のデータを格納できるコレクション変数が作成できます。
3. 変数とコレクション変数の活用例
3-1. 変数の使用例:ユーザーの入力データを一時的に保存する
例えば、ユーザーが画面フローで自分の名前を入力し、それを後の画面で表示する場合を考えます。
- ユーザーが名前を入力
- 変数
userName
に保存(データ型:テキスト) - 次の画面で「こんにちは、{userName} さん!」と表示
このように、変数を使うことでユーザーの入力内容をフロー内で活用できます。
3-2. コレクション変数の使用例:エクセルの行の一覧のようにデータを保持する
コレクション変数は、エクセルの行のように複数のデータをまとめて扱う際に便利です。
例:取引先責任者(Contact)の一覧を取得し、リストとして表示する
- 取引先に関連するすべての取引先責任者(Contact)を取得
- コレクション変数
contactList
に保存(データ型:レコード) - リストを画面に表示し、ユーザーが選択できるようにする
このように、コレクション変数はExcelの「行の一覧」と同じような役割を果たし、複数のデータを管理するのに適しています。ここは奥が深いので別の機会にさらに詳しく説明しますね。
4. 変数とコレクション変数の使い分け
項目 | 変数 | コレクション変数 |
---|---|---|
格納できるデータ量 | 単一のデータ | 複数のデータ(リスト) |
代表的な用途 | ユーザー入力の保存、計算結果の一時保持 | リスト形式のデータ保存、複数の項目の管理 |
主な操作 | 代入(Assign)、参照 | 追加・削除、リストの操作 |
「1つの値しか扱わないなら変数、複数の値を扱うならコレクション変数」と覚えておけば、迷わず使い分けができます。
5. まとめ
Salesforceフローを使う上で、変数とコレクション変数は欠かせない要素です。
- 変数は、1つのデータを保存する「箱」のようなもの
- コレクション変数は、Excelの「行の一覧」のようなもの
- 変数は単独のデータ処理向け、コレクション変数はリストデータの管理向け
フローを組む際に、適切な変数を活用することで、より柔軟で効率的な設計が可能になります。今回の内容を活かして、フローを実際に作成しながら学んでみてください!