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Salesforceの運用や開発を行っていると、避けて通れない作業のひとつが**「変更セット(Change Set)」**です。
サンドボックス環境から本番環境へ項目やオブジェクトを移行する際、管理画面上からコンポーネントをひとつひとつ選んで追加していく作業は、誰もが経験したことがあるでしょう。
しかし、この作業……
正直、めちゃくちゃ面倒くさいと思ったことはありませんか?
特に以下のような場面では、ストレスが溜まりがちです。
- 組織に大量の項目があるため、スクロールが大変
- ページを切り替えると、それまで選択していた項目が解除される
- 項目名やラベルで検索したいのに、検索機能がない
そこで今回は、この「変更セットで項目を探すのが辛すぎる問題」を一気に解決する、裏技的な効率化テクニックをご紹介します。
この方法を使えば、項目を一画面に表示し、ブラウザの「Ctrl + F」でサクッと検索できるようになります。
私自身、この方法を知ってからはストレスが激減し、作業時間も大幅に短縮できました。
裏技!全項目を一画面に表示する方法
実は、Salesforceの変更セット画面では、URLをちょっといじるだけで1ページあたりの表示件数を自由に変更できるという裏技があります。
手順
1. 変更セット画面を開く
まず、いつも通り変更セットを作成し、
「コンポーネントを追加」ボタンから項目を追加する画面を開きます。
2. ページ下部の「増やす」をクリック
画面の一番下にある**「増やす(More)」**をクリックします。
これで、URLに表示件数を制御するパラメータが出現します。
例:
https://xxxxx.salesforce.com/...RowsPerPage%3D50...
3. RowsPerPage%3D
の後の数字を変更
ここがポイントです。
URL中に含まれるRowsPerPage%3D50
の「50」を、1,000など大きな数字に書き換えます。
例:
RowsPerPage%3D1000
4. Enterキーでページを再読み込み
URLを変更したら、Enterキーでページを再読み込みします。
すると、なんと全項目が一気に表示されるようになります。
画面に全項目を表示できたらCtrl+Fで検索!
あとはもう簡単です。
ブラウザの標準機能である「Ctrl + F」(Macの場合はCommand + F
)を使って、項目ラベルやAPI名を直接検索します。
これで、
- 目視で延々とスクロールして探す
- ページ送りを繰り返す
- ページ切り替えで選択がリセットされる
といったストレスから完全に解放されます。
注意点
この方法はとても便利ですが、いくつか注意すべき点があります。
1. 項目数が非常に多い場合は動作が重くなる
一度に表示する項目数を増やしすぎると、
ブラウザが固まったり、表示が極端に遅くなることがあります。
推奨値は1,000〜5,000件程度です。
もし動作が重い場合は、1,000程度から試してみると良いでしょう。
2. 公式サポート対象外
この方法はSalesforce公式の機能ではなく、URLパラメータを直接変更する非公式テクニックです。
そのため、将来的に仕様変更されて使えなくなる可能性があります。
業務で使う際は自己責任で行いましょう。
まとめ
変更セットで項目を探す作業は、Salesforceの運用者にとって長年の悩みの種です。
しかし、今回紹介したRowsPerPageパラメータ変更を使えば、
- 全項目を一画面で表示
- Ctrl+Fで即検索
- ページ切り替えによる選択解除を回避
といった形で、作業効率を劇的に向上させられます。
これまで30分以上かかっていた項目追加作業が、わずか数分で終わることも珍しくありません。
一度この方法を覚えてしまえば、もうページ送り地獄に戻ることはできないでしょう。
ぜひ、日々の運用作業に取り入れてみてください。
きっと変更セット作業のストレスが大幅に軽減されるはずです。
最後に
Salesforceは日々進化しており、UIや仕様も頻繁に変更されます。
今回のテクニックも、将来的には不要になるかもしれません。
しかし、現時点では非常に効果的な方法なので、知っておくだけでも大きな武器になります。
「変更セットの項目追加が辛すぎる……」という方は、ぜひ一度試してみてください。
あなたのSalesforceライフが、少しでも快適になることを願っています。