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「せっかく苦労して作ったレポートを他の人に勝手に編集されてしまった!」
Salesforceを使っていると、そんな悲しい出来事が起こることがあります。
たとえば、営業会議用に時間をかけて作ったレポートが、誰かによって編集されて意図しない表示になってしまった…。
最悪の場合、「誰が変更したのかわからない」ということもあります。
こうしたトラブルを防ぐには、最初からレポートを編集できないように設定するのがおすすめです。
この記事では、Salesforce初心者でもできる「レポートを勝手に編集されないための権限設定」について、わかりやすく解説します。
1. 問題の原因は「レポートの作成とカスタマイズ」権限
Salesforceでは、ユーザごとに「プロファイル」という設定で操作範囲を決めています。
この中にある 「レポートの作成とカスタマイズ」 という権限が、レポートを編集できるかどうかを決める重要なポイントです。
もしこの権限が有効になっていると…
- レポートを自由に編集できる
- 「別名で保存」で複製できる
- レポートを削除できる
つまり、他の人が作ったレポートも変更できてしまうということです。
よくあるトラブル例
- 会議前にレポートの条件が勝手に変えられていた
- 自分が作ったレポートが突然消えていた
- 保存されている数字が、元の意図と違う形に改変されていた
これでは業務に大きな支障が出てしまいます。
2. レポートを編集できないようにする方法
そこでおすすめなのが、「レポートの作成とカスタマイズ」権限を外すことです。
これにより、そのユーザはレポートを実行(見る)だけで、編集や削除ができなくなります。
設定手順はとても簡単です。
手順:権限を外す方法
- [設定](⚙️アイコン) をクリック
- 「ユーザ」>「プロファイル」 を開く
- 対象ユーザが使っているプロファイルを選択
- 「システム権限」→「レポートとダッシュボード」関連の項目にある
「レポートの作成とカスタマイズ」 のチェックを外す - 保存して完了
これで、そのユーザはレポートを編集できなくなります。
3. 権限を外したあとの画面イメージ
Lightning Experienceで確認すると、権限を外した後はレポート画面のメニューから以下の項目が消えます。
- 編集
- 編集(Salesforce Classic)
- 別名で保存
- 保存
- 削除
- キャンペーンに追加(リードや取引先責任者のレポートの場合)
- ダッシュボードに追加
つまり、「閲覧のみ」に特化したシンプルな画面になるということです。
これなら、うっかり操作ミスでレポートを壊してしまう心配もありません。
4. 注意点と運用のコツ
権限を外すと安心ですが、いくつか気をつけたいポイントもあります。
① 権限を外すとレポート作成自体ができなくなる
この権限を外したユーザは、新しいレポートを作ることもできなくなります。
「見るだけの人」と「作る人」をきちんと分けて運用しましょう。
② 一部だけ編集できるようにしたい場合は権限セットを使う
「基本的には編集できないけれど、特定の人だけは編集できるようにしたい」という場合は、権限セットを使うと便利です。
必要な人だけに「レポートの作成とカスタマイズ」権限を付与できます。
5. まとめ
- レポートを勝手に編集されるトラブルは「レポートの作成とカスタマイズ」権限が原因
- 権限を外すと、レポートは閲覧専用になり安心
- 作成できる人と見るだけの人を分けて運用するのがポイント
Salesforce初心者の方は、最初は「誰でもレポートを作れる状態」にしてしまいがちです。
しかし、運用が進むにつれてレポートが増え、トラブルが発生しやすくなります。
早い段階で権限を整理し、「作る人」と「見る人」を分ける運用を始めておくと、後々とても楽になりますよ!